ちょんまげを切って刀を外す【人材育成・キャリアのヒント その2】

人材育成
前回は、キャリアに関する環境変化を取り上げました。就職した会社が提示するキャリアパスに沿って進んでいくスタイルから、転職や独立も含めてキャリアを自分で構築していく時代に変化していることを紹介しました。

自らのキャリアを主体的に考え行動することを、キャリアオーナーシップと言います。キャリアという大切なことを他人にまかせず、自分自身で真剣に考える必要があるわけです。

特に最近注目されているのが、中堅~ベテラン社会人の学びなおしです。これまで培ってきた経験やスキルを土台にしながら、時代の変化に合わせて対応させていく必要があります。

例えば営業の仕事であれば、直接会って面談するだけでなく、オンライン面談のスキルを磨く必要が出てきています。学びなおしできなければ「これまでのスキルがだけでは通用しない」となってしまいます。

ベテラン社会人の中には、学びなおしに抵抗を感じる人もいるかもしれません。「私たちの時代はこうだった」と思う気持ちは理解できますが、時代が変われば新しいスタイルを学ぶ必要が出てきます。場合によっては、過去の知識・成功体験を捨て去る「アンラーニング」も必要になるでしょう。

江戸時代から明治の世になった時、散髪脱刀令が出されました。武士の中には、自ら進んでちょんまげを切る者もいましたが、断髪することに抵抗がある者も多くいました。断髪に反対する一揆を起こし、騒乱罪で死罪になる者もいました。約150年前の出来事ですが、現代に生きる私たちも似たような状況かもしれません。

「普遍的に残していくもの」と「新しい時代に変化させるもの」をしっかり見極める。変化に対応しなければ生き残れないのは、明治も令和も同じかもしれません。

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